胃の調子が悪い時に、市販の薬で済ませている方がいます。
胃もたれ、胃の痛み、食欲不振、吐き気・・・・・これらの症状をきたす病気はたくさんあり、各人の病気に見合った薬を選ぶためには正しい診断を下す必要があります。
(診断なしで薬を選べという方が、本来は無理なのです。そもそも薬だけで治る病気とも限りませんからね)
医師の診断なしで薬を飲むことは、いわば、「当てずっぽう」で薬を飲むようなものです。
「薬を飲めば症状が治まるから大丈夫」と思っている方もいるようですが、間違いです。
薬では完治しない病気のうち、症状が改善したり悪化したりを繰り返す病気があるからです。
ところが、休日であったり、大切な仕事があったりと、医療機関に行けないことも多い人がいるのも事実です。
そこで、今回は敢えて「症状別!市販の胃薬の選び方」(当てずっぽう版?)を書きます。
ではスタート!
ドラックストアに並んだたくさんの胃腸薬ほとんどはいくつかの成分が組み合わされた「総合胃腸薬」です。
症状が明確かつ限定されている方にはその症状に適した成分が配合されている胃腸薬を選ぶ必要があります。
効果的に症状を改善するためにも、配合されている成分の働きを知り、自分の症状に適した胃腸薬を選びましょう。
・空腹時の胃の痛み、胸焼け、げっぷ→「制酸剤」「胃粘膜修復剤」
過剰に分泌された胃酸を中和し、胃粘膜への負担を軽減させます。
「胃粘膜修復剤」は傷ついた胃粘膜を修復し、さらに胃の血流を増加させることで胃粘膜の再生力を高めます。
・胃酸の過剰分泌による胃の痛み→「酸分泌抑制剤(H2ブロッカー)」
1997年から市販薬として大々的に販売された胃薬です。H2受容体という胃酸分泌に関わる部分をブロックすることで胃酸の分泌を抑えます。
・食後に胃がもたれる→「消化剤」
「消化剤」は消化酵素の働きで食べ物の消化を助けます。
・食欲不振→「胃運動機能改善(整胃)剤」
胃の運動機能が低下している状態です。
整胃剤は胃の蠕動運動を助ける効果があります。
・吐き気、胃腸の痛み→「鎮痛鎮痙剤」
胃の動きが失調してけいれん気味になって痛む場合があります。
なので、胃の活動を支配している副交感神経を遮断する薬を飲みます。
その作用は過剰な胃酸分泌や胃の緊張による痛みを和らげます。
・・・いかがでしょうか。
自分に合った胃腸薬を探す際に、よくわからない時は薬局の薬剤師さんに相談するのもよいかもしれません。
これは「どうしても病院を受診できない時のため」に書いたものです(最後に念のため再確認)。