当院はこれまでたくさんの患者様に内視鏡検査をお受けいただいてきました。
検査には様々な思いを持った患者さんが来院されます。内視鏡検査を受ける全ての方々に安心していただけるよう、今回は胃カメラの検査直後の患者さんの様子を何点か分かりやすくお伝えします。今後、内視鏡検査をお受けになる方へ少しでも院内の様子や検査の時の様子がわかればと思います。
●鼻からの胃の内視鏡検査を終えた患者さんは、回復室(リカバリールーム)にベッドに乗ったまま移動していただいて鎮静剤の効果が落ち着くまで休憩をしていただきます。内視鏡検査の最中は胃の中の所見について医師がお話しながら進行していくことが可能ですが、検査終了後もそのまま医師としばらく話し込む方もいますし、反対に鎮静剤の影響で眠気が強く眠ってしまう方もいらっしゃいます。
●回復室(リカバリールーム)では、患者さんの様子を伺って「患者さんを最終診察へ案内できそうなのか」「鎮静剤の影響はどのくらい残っているか」を看護師が判断します。十分に回復が見られたら、検査結果を詳細に記載した「検査報告書(写真付き)」をお渡しして、最終診察に案内いたします。この時の患者さんの反応としては、「検査もう終わったんですか?」「いや~ほっとしました」「安心しました」など、検査前の緊張感から解放されてホッとして安心した表情や笑顔を拝見することがよくあります。中には無事に検査が終えられたことの安堵感から涙をこぼす方までいらっしゃいます。ご自身の体調を気遣い健康や検査自体に対する心配や不安があったからこその涙ですね。
リカバリールーム
●経鼻内視鏡検査後に患者さんからのご質問の中でダントツの1番は「ご飯はいつから食べていいですか?」「今日お酒は飲めますか?」とやはり食事に関するご質問です。胃や大腸など消化管の検査は空腹状態にして検査をすることが多く、空腹は患者さんにとってストレスの原因の一つです。特に当院はららぽーと横浜内にあることから「検査が終わったらおいしいものを食べるぞー!!」と楽しみにして(または、それを励みに?)来院される方もいるようです。
検査後の患者さんへの注意点としては「今日は消化に良いお食事で満腹をさけてくださいね。腹八分目がちょうどいいですよ。お酒も今日は控えてくださいね。」とお伝えしています。
その注意点の理由は
①胃の中を完全に空っぽにして検査を受けていただいている
②鎮静剤の影響が長引くと飲酒によりその効果がやや強く出てしまう
③組織検査を行った場合は飲酒により血流が良くなってその部分から出血する可能性がある
などです。
そうお伝えすると患者さんが少しガッカリした表情をされる方もいらっしゃいます・・・お伝えする側としてもとても心苦しい思いですが、安全に検査を終えられ、その後の合併症を予防するためには仕方のないことなので、ご理解のほどどうぞよろしくお願いいたしますね。
●そして最終診察があります。
検査結果を詳細に記載した「検査報告書(写真付き)」を用いて、患者さんへ現在の胃の状態やピロリ菌の有無などを説明します。今後の治療方針や次回の内視鏡検査までの適切な間隔など説明があります。患者さんご自身が思っていたほど悪くない検査結果だった場合や特に問題ないと説明された場合には、とても安心した様子でご帰宅されます。
来院からご帰宅まで1時間から1時間30分程度となります。時間としてみると短時間かもしれませんが、患者さんにとっては一大イベント。とても長く感じるようですね。
ご自身の健康管理のために定期的な内視鏡検査はとても大切です。少しでもご参考にしていただき、経鼻内視鏡検査を受ける決心の一助となれば幸いです。鼻からの内視鏡検査を受けられたみなさま、大変おつかれさまでした。