喉の奥から胃の入り口までの間に出来る癌が食道癌です。
この癌は日本人に多く、アルコールや熱いものや刺激物などの食事に関係しているといわれ、タバコにも大いに関係があるものとされています。多くは「扁平上皮癌」というタイプで、食道の粘膜から発生するものです。
年齢的には50歳以上の高齢者に多く、女性よりも男性に4~5倍の発生がみられます。
治りにくい癌として知られ、早期癌で手術をしても5年の生存率(≒完全治癒率)は80%です(食道癌全体では約20%です)。
症状は、「嚥下困難」「嚥下時の胸部痛や灼熱感」「体重減少」です。
食道癌が大きくなると、食事が通過しなくなりますので、食べてもすぐにもどすことになります。
転移によって声がかれたり、全身の痛み症状なども出てきます。
さて、「治りにくい」癌である食道癌を、治る段階で発見するにはどのようにすればよいのでしょうか?
それは・・・胃内視鏡(胃カメラ)による「早期発見」に尽きます。
上に書いた症状は全て食道癌が既に進行してしまってから出現するものです。
よって、無症状の段階で胃内視鏡(胃カメラ)を行うしかありません。
少し専門的になりますが、癌は食道の粘膜(=一番表面の膜)から発生するので、精密な胃カメラを行えば、いち早く発見することにつながります。
特に、最近開発された「内視鏡革命」であるNBIを用いることは早期発見に有用であることが分かっています。
(参照)特殊光による胃内視鏡診断
お酒やタバコがお好きな方は特に要注意。是非、食道癌と胃癌のチェックを胃内視鏡(胃カメラ)で。