胃痛や胸やけの症状がある方の診断には胃の内視鏡検査(胃カメラ)が必須です。
ところが、診断のために必要であるにもかかわらず、胃の内視鏡検査をすると言うと「辛くてとイヤ」という方も多くおられます。
・・・・そこで、その辛い感覚を変える画期的な内視鏡が、鼻からの挿入を可能とした経鼻内視鏡検査です。
経鼻内視鏡(経鼻胃カメラ)の凄さは前の記事に書きました。
今回は、経鼻内視鏡(経鼻胃カメラ)の良さをさらに強調したいと思います。
①口からの胃カメラに比べてずっと楽なので、検査する医師があせることなく十分な観察が可能です
内視鏡検査(胃カメラ)は医師にとっても少なからずストレスがかかるものです。
内視鏡検査が終わった後に患者さんから「苦しかった」と言われてしまっては、医師もがっかりするばかりです。
そこで、早く検査を終わらせて内視鏡を抜こうという思いがよぎるのです。
ところが、経鼻内視鏡(経鼻胃カメラ)では、鼻の穴からゼリー状の局麻剤を注入したうえで
従来のものより格段に細い直径約5mmの極細の胃カメラを使います。
(まれに鼻孔、鼻道が非常に狭く鼻から入らない方もおられますが、その場合は口からに切り替えます。)
その為、患者さんは検査の時の不安である痛みなく受けることが出来、その結果として医師も気持ちに余裕をもって検査することが出来ます。
②鼻をスプレーとゼリーで麻酔するので、のどの麻酔・鎮痛剤を使用しなくてもOK!
経鼻内視鏡(経鼻胃カメラ)では、のどの麻酔や鎮痛剤なしで苦痛なく検査を受けられます。
その結果、口からの胃カメラに比べて検査後の食事を早く摂取できます。
胃カメラの前の数時間は、食事を摂取できません。そこで、内視鏡検査の後はとても空腹感があるのです。
なので検査後に早く食事を摂取できるというメリットは大きいのです。
また、鎮痛剤や鎮静剤なしでも検査可能ですので、検査後の車の運転も可能です。
・・・・いかがでしょうか。
私が思うに、最も革命的なのは経鼻内視鏡(経鼻胃カメラ)の出現によって全般的に胃カメラへのハードルが下がった点です。
これまでの会社の検診では、胃透視(胃のバリウム検査)が行われるのが普通ですが、早期胃癌などはほとんど見つけられないといっても過言ではありません。
これを経鼻内視鏡にすればいかがでしょうか(やがてそんな時代も来ると思います)・・・・早期の胃癌病変がもっと見つかるに違いありません。
経鼻内視鏡(経鼻胃カメラ)は、わが国の胃癌の診断の流れを大きくシフトさせるほどの代物なのです。